外食産業をもっと魅力のある産業に

外食産業の人手不足を“高度人材”の力で乗り越え、サービス業から知識産業へ進化させるための課題と提案



はじめに

私たちは、外食産業とは、食を通して人を笑顔にする産業であることや、人手不足が深刻であるという知識しかもっていなかった。しかし、万博に行き、現場で働く人の声を聴くことで外食産業の抱える魅力や課題について知り、何か解決策はないのか考えるようになった。今回は、人手不足の中でも特に「高度人材の不足」ということに焦点を当てて、外食産業をより魅力のある産業にするための課題について考えていこうと思う。

外食産業の課題

外食業界は、中食産業の勢いの増加や消費者の根強い節約志向など社会環境の変化による売り上げ・損益への影響を受けやすい。また、外食産業に対する世間のイメージは、賃金が少ない、労働量が多いなどマイナスなイメージが多い。実際、飲食業の平均年収は約 280 万円と日本の全産業平均の 460 万円より低く、給与水準は控えめなことが分かる。それから人手不足というのも大きな問題だ。外食産業は他の業界と比べても人手不足が深刻で、その上日本の人口は減少しており人手不足に拍車をかけるのと同時に市場規模の縮小を招いています 。しかし、ここで重要なのは、問題といっても現場で働くスタッフのことばかりが取り上げられ、 「高度人材の不足」の方には全く触れられていないことだ。

高度人材とは?

高度人材とは高度な専門的知識や技術を持った人のことを指し、外食産業に
おいては次のような人たちを必要とする。

・経営やマネジメントの知識がある人
・SNS やマーケティングに強い人
・IT 知識を使って業務改善できる人

文責:澤井悠海

高度人材の必要性

なぜ高度人材が必要なのか、それは新しいビジネスモデルを形成するためだ。外食産業はいわゆる B2C と呼ばれる形態で、人口減少がこのまま続くと単価を上げざるを得ないはずだ。そうなるとより客足が遠のく。特にチェーン店は増える胃袋と働き手を前提としているところがある。集めた資金で新たに店舗と人を雇いさらに多額の利益を得る必要があるため、この人口減少は確実に大きな影響を及ぼす。ロボットに店員の代わりをさせる動きも見られるが、飲食業はその場その場で必要なことが変わっていくため、今の一つの動き(配膳のみ)しかプログラムされていないロボットでは全ての人材の代わりにはなれない。単に顧客に商品を提供するだけでなく、新しい方法で利益を上げていく必要がある。

高学歴が就職先に臨むこと

「高度人材=高学歴」と定義してみようと思う。高学歴と呼ばれる人が就職先に何を求めるのか調べてみた。まず第 1 に賃金。高学歴学生は、企業に求める賃金の最低水準が高い傾向にあり、自分の実力に見合った報酬を求める人が多い。第 2 にキャリア UP の機会があるということだ。高学歴は、自分の成長を計画的に進めたいという意識が強い。そのため、明確なキャリアパスを提示する企業は、学生にとって自分がどのように成長できるか分かりやすいため選択されやすい。

高度人材を外食産業に取り入れるために

① 外からの力を取り入れる
大学や他業種と連携して、経営や IT に強い人を採用したり、インターンを受け入れたりする。

② キャリアの見える化をする
現在の外食産業では「店長の次」があまり考えられていない。 「店長の次」がちゃんとある仕組みを作り、やりがいのある仕事として伝える。

③ 技術×経営の両方が学べる場を作る
料理や接客のスキルに加えて、経営やデジタルも学べる研修を用意する。

おわりに:外食を「知識産業に」

外食はただのサービス業ではなく、人の暮らしや文化を支える大事な産業です。今後は、IT・経営・マーケティングなどを使いこなせる「知識のある人材」を増やし、外食産業をもっと魅力ある産業にしていく必要がある。

文責:孫 若瑜

「宴」に関して、面白い情報をいっぱい載せています。ぜひ、読んでみてください。